其の百二十 「喜六」

  

北区豊崎の「喜六」。
グルメ雑誌掲載記事で常連が「喜六のうなぎは日本一」と言っている。
お昼に行くと、「いらっしゃい。」に続いて「うなぎでいいですか?」とお店のお母さん。
「あ、はい。」と返事をしたものの、外に何があるんかも知りたいので「とりあえずメニューあったらください。」
と言ったところ、「メニューはないのよ」という返事。
「あ、じゃあお昼はうなぎだけ?」「そうこれ」と店内のうな重の写真を指す。
「あ、じゃあそれで」と注文。
ご主人、早速うなぎを手にさばきはじめる。カウンター上のネタケースや貝や魚の水槽で、主人の手元が見えないのが残念。
魚の水槽では、おおぶりのハゲが元気に泳いでる。旨そうやな。
ふぐは元気がない。
貝の水槽では、おおぶりのアワビに牡蠣、そしておおぶりの車海老。どれも旨そうや。
と、水槽を見ているうちにさばき終わった鰻を目の前で焼く。たれを付ける、焼くを繰り返す。
小さな鍋では肝吸いの肝が煮られる。
待つことしばし。肝吸いと漬物が運ばれてくる。
「ごはんは普通でいい?大盛りにする?」と熱々のご飯が重に入る。
その上に焼きあがったばかりの鰻が乗る。そしてたれがかかって、「お待たせ」と目の前に。
ふたをとると見事な鰻が・・香ばしい。
鰻にかぶりつく。あっさりしている。旨い。
肝吸いにはじゅん菜が入っている。旨い。
一気に食べる。
お代は2千円。ランチとしては出費大だが、この内容なら納得。リーズナブルだろう。
店を出る時に、夜にかわはぎも食べにきたいな、と思った。