其の弐百五拾七 「リノ ハワイアンベーカリー」


魔法のレストランRの中崎町特集の時に紹介されていた「リノ ハワイアンベーカリー」で「マラサダ」を食べる。
「マラサダは初めてですか?」→「はい」→「嬉しいです。マラサダを広めたくてこのお店をやっているので」と店主。
その意気やよし。
しかし・・美味しい物が溢れる今の日本で普及するほどのポテンシャルがマラサダにあるのか?となると、疑問符がつく。
いや、決してまずいというわけではない。
温かい生地に冷たいクリームという感覚は新鮮だ。代表的なココナッツミルク味もくどくなくて良い。
ただお持ち帰りには向かない。
温かい生地は冷めるし、冷たいクリームは常温になっていく。そうなるとただのココナッツミルク味のクリームパンだ。
アイスクリームならドライアイスの容器という解決策があり、温かいのが良いものであれば電子レンジで温めるという方法があるが、マラサダは「温かく冷たい」が売りなので、どちらの方法も使えない。
店に来て食べないと本当の魅力が伝わらない。
では、マラサダを食べるためだけにわざわざ足を運ばせる魅力があるか?というと・・。
ココナッツミルク味は今の大阪ではそう珍しい味ではない。温かい揚げパンも普通にある味だ。
温冷組み合わせの妙はあるが、はてさてそれだけで足を運ぶだろうか。